シングルマザーとして子供を一人で育てながら生計を立てようと思うと、やはりお金の問題を避けては通れません。
養育費や利用できる手当、助成金は心の支えである半面、子供の成長と共に減額される可能性を秘めていることから、長期に渡っての人生設計には組み込むことができないのが現状です。
「一段と深い事を伺いますが」と前置きをして、お金の事情も聞かせていただくのが結婚相談所。特にシングルマザーとして生活をされている場合、経済的な負担を軽減したいから再婚を希望している方も少なくないのです。
保奈美さんにも、入会時には年収や養育費、手当やその他援助など一通り「身上書(履歴書のようなもの)」に記入をしていただいており、「余裕があるわけではないけれど、今は何とか生活をしていけるだけの収入があるので恵まれています。」とも聞きました。
そんな保奈美さんの金銭事情に加えて、彼女らしい取り組みは拍手ものでした。
one before:【子連れで再婚・シングルマザー保奈美さん(16)】再婚のタイミング
目次
シングルマザーが受け取ることのできる養育費
養育費は子供を育てる上で最も頼りになるお金であるが、厚生労働省の調べによると、
- 受け取っている19・7%
- 過去に受け取ったことがある 15.8%
- 受け取ったことがない 60.7%
約2割の母子家庭にしか届いていないのが現状。
残念なことに、保奈美さんもそのお1人で、離婚理由が借金であったことから、相手と関わりたくない、相手に支払う意思も能力もない思い込んでいたので(現実的にその通りだったのかもしれませんが)養育費を一切受け取っていないのです。
そもそも養育費とは、善意で支払われるものではなく、法的な義務として支払われるものなので、離婚したからと言っても親には扶養義務があるんですよね。
これは裁判所の情報で、元夫から受け取ることのできる養育費の目安として、
子どもが3歳、夫の年収500万円、妻の年収0円:7万円前後
子どもが5歳、夫の年収450万円、妻の年収100万円:5万円前
子どもが7歳、夫の年収400万円、妻の年収300万円:3万円前後
こちらのデータを保奈美さんに当てはめてみると、少なくとも3万円/月は受け取ることができそうです。
今さら遅いのではないかと思うかもしれませんが、後からでも支払いを求めることはできるのですが、保奈美さんのことですから知っていたとしても請求しないのでしょうね。甘えるのが得意でないのが長女さんの特徴でもあります。
シングルマザーが受け取れる手当や制度5選
1:児童手当
児童手当は子供がいる全世帯へ国から支給される手当です。
例:8歳(小学3年生)一人っ子
一律10,000円を中学生終了年までが対象。
2:児童扶養手当
大きな括りで表現すると「母子手当」にあたるものです。
高校3年生まで子供を育てる人に支払われますが、所得制限があり、受給資格者本人の前年所得で計算がなされます。
扶養親族等の数 | 全部支給 所得(収入) |
一部支給 所得(収入) |
1人 | 87万(160万円)未満 | 230万円(365万円)未満 |
2人 | 125万(215.7万円)未満 | 268万円(412.5万円)未満 |
3人 | 163万(270万円)未満 | 306万円(460万円)未満 |
保奈美さんの収入からして一部支給に当てはまりそう。
手当の振込が奇数月に2ヶ月分あるのだが、約50,000円ほどだと聞いたので、月に換算すると約250,000円なのでしょう。
3:母子家庭の住宅手当
母子家庭の家賃減額率は市町村によっても違いますが、概ね家賃の10%が多そうです。相場的にも5,000円~10,000円ほど。
「運よく市営住宅に入居できたので、家賃補助は4,300円あり、これでも助かっているんです。」と、ちょっぴり誇らしげに、「携帯代が支払えますから(笑)」
しっかりされています、格安シムに変えてさらに節約できましたと嬉しそう。いい奥さんになれるよ~~~
4:母子家庭の医療費助成制度
母子(父子)家庭を対象に、世帯の保護者や子供が病院や診療所で診察を受けた際の健康保険自己負担分を居住する市区町村が助成する制度です。
高校生終了年までが有効期間ですので、歯科への受診はできるだけ早めがお勧めです。(じっさいに歯の治療となると結構お金がかかるイメージです。)
こちらも所得制限がありますが、保奈美さんの場合、長男君が1人なので総収入が365万円を超えてこなければ助成が受けられそう。
扶養親族などの人数 | 母子家庭の母 父子家庭の父の所得 |
1人 | 230万円 |
2人 | 268万円 |
3人以上 | 1人増えるごとに38万円が加算される |
5:寡婦控除(かふこうじょ)
女性が受けられる所得控除です。
- 死別や離婚によって夫から離れて生活している。
- 再婚していない。
控除金額 | 所得税 | 住民税 |
一般の寡婦控除 | 27万円 | 26万円 |
税制が優遇される制度ですので、会社員の保奈美さんは、会社で処理をしてもらう必要があります。まれに不慣れな経理担当だど見逃しがちなため、注意を払っておきましょう。
これらの制度を利用するにはどうしたら良いのか?ここが最大の落とし穴で、自ら申請をしに役所等へ出向く必要があります。
これらのほかにも受けられる制度や手当があるかもしれませんので、確認は必須でね。ちなみに保奈美さんの市では下水道料金の免除もあるそうです。
シングルマザーのお金の事情
シングルマザーの平均年収が240万円ほどであり、月に換算すると総支給額が約20万円。ここから税金が引かれます。そして、シングルマザーの80%以上の人が働いているに対して、半分の40%の人は正社員、もう半分の人は派遣社員やぱーとアルバイトという統計があります。
平均年収からみてもゆとりを感じる生活ではないのですが、それなりに生活できていると答える方がいる中、本当の意味での不安は、「将来」なのだと聞こえてきそうな気がします。
結婚相談所は30~40歳代の方々のボリュームが大半を占めているのですが、次に多いのが50歳代であり、中でも、女性会員さんが関心を寄せるのはお相手の年収もしくは預貯金と言った資産に興味津々。
理由は至極当然で、「自分が働けなくなった時に支えてくれる人がほしい」です。
知ってか知らずか、保奈美さんのように子供も含めて家族を作る再婚を選択する人もいれば、子育てがひと段落してから第二の人生を選択する人、極端に分かれます。
「あの~お伝えするほどの事でもないのですが、長期投資も少しですがお金を預けてます。」
おっ!さすがですと声を大きく響かせてしましましたが(笑)。
伝統的な投資手法を勉強してからはじめることは、今後を生きていく上で必要だと思うんですよね。聞けば、老後に備えて月に5,000円ほどを積み立て投資に充てているそうで、今からこのような思考があるって素晴らしい。
シングルマザーの年収と養育費と手当と制度
整理してみると、
手当として入ってくる額面は、35,000円/月で家賃補助や優遇税制もあり、現状の生活が困窮しているわけではなさそうです。
また、長男君の成長の節目には、入学費用やランドセルといった時折の出費はご両親の協力もある。
なぜ婚活中のこのタイミングで保奈美さんがお金について見直しをしたのか、今後の婚活に関わりがあること、重要なこと、それはお相手の年収です。とてもリアルな事柄ですが、子供の成長と共に塾や部活、おしゃれにも興味が沸き、友達との交流費と小学生時代よりも出費がかさむ事は目に見えています。
思い出すのは入会時にお聞きしていた保奈美さんのスケジュール計画。
- 1年間の婚活。
- 現在37歳で40歳までには子供を産みたい。
でしたが、きっと、長男君が中学生になる時には、産後を経て社会復帰していたい。ここまでも計算されているのではないかと思うんですよね。
心が揺れている……..。
当初の目的の「長男君の願いを叶える」だったが、進んでみて自分も愛情を感じるお相手であることが重要となり、いやしかし、また長男君寄りに傾いている感じに見受けられる。
男性プロフィールのご紹介が始まっています。
to be continued:「【子連れで再婚・シングルマザー保奈美さん(18)】年の差は何歳まで?」